日本の織物

日本各地には、それぞれの地域特性や文化に合わせて、様々な織物が存在しています。

代表的な日本の織物について、以下に示します。 (適宜、追記/更新していくと思います。)

❙ 北海道

二風谷アットゥㇱ(にぶたにあっとぅし)

北海道のアイヌ民族に伝わる伝統工芸品。植物の樹皮を用いて手織りされ、幾何学的な模様が特徴。

山形県

羽越しな布(うえつしなふ)

新潟県秋田県にまたがる地域で生産される伝統的な織物。綿の着物地であることが特徴。色柄が豊かで着心地がよく、主に日常着として用いられる。

置賜紬(おいたまつむぎ)

山形県の伝統的な手織りの織物。手紡ぎの生糸を使用し、素朴で暖かみのある風合いが特徴。

福島県

会津昭和からむし織(おくあいづしょうわからむしおり)

昭和の初期に発展した福島県の織物。「からむし」という植物の繊維を用い、天然染料で染められる。

新潟県

小千谷縮(おぢやちぢみ)

新潟県小千谷市の特産物。夏の暑さと湿気を利用して布を縮ませる「縮絽」の技術が特徴。通気性が良く、軽くて涼しい着心地が魅力。

小千谷紬(おぢやつむぎ)

小千谷縮と同じく新潟県小千谷市の特産物。糸の段階で縮ませ、布地に独特のシボ感を出す。

塩沢紬(しおざわつむぎ)

新潟県の伝統的な織物。糸の段階で染め、斑のある素朴な風合いが特徴。

十日町明石ちぢみ(とおかまちあかしちぢみ)

十日町明石ちぢみ(とおかまちあかしちぢみ):新潟県の伝統的な織物。自然な光沢としっとりとした手触りが特徴。

十日町絣(とおかまちがすり)

十日町絣(とおかまちがすり):新潟県の伝統的な織物。糸に染色を施してから織り上げるため、色柄が豊かである。

本塩沢(ほんしおざわ)

新潟県の伝統的な織物。塩沢紬と同様に斑のある素朴な風合いが特徴だが、より厚みと重みがある。

❙ 石川県

牛首紬(うしくびつむぎ)

奈良県の伝統的な織物。牛首紬は、地元産のコウゾ(楮)を原料にした手紬ぎの糸を使い、一針一針手織りされます。

❙ 長野県

信州紬(しんしゅうつむぎ)

長野県の伝統的な織物。地元産の蚕糸を使用し、手紡ぎ、手染め、手織りで製作される。高級品として知られる。

群馬県

伊勢崎絣(いせさきがすり)

群馬県伊勢崎市の伝統的な織物。糸染め絣の技法を使い、独特の模様や色彩が特徴。

桐生織(きりゅうおり)

群馬県桐生市の伝統的な織物。絹織物であり、和装や洋装など幅広く使用される。

茨城県

結城紬ゆうきつむぎ

茨城県の伝統的な織物。自然な風合いと素朴な柄が特徴で、国の重要無形文化財に指定されている。

❙ 埼玉県

秩父銘仙ちちぶめいせん)

埼玉県の伝統的な織物。鮮やかな色彩と独特な模様が特徴で、主に女性の着物地として用いられる。

❙ 東京都

多摩織(たまおり)

東京都多摩地域の伝統的な織物。高品質な絹織物で、和装や洋装のアイテムに用いられる。

本場黄八丈(ほんばきはちじょう)

東京都八丈島の伝統的な織物。独特の縮緬製法と色彩が特徴で、伝統的工芸品として重要視されている。

村山大島紬(むらやまおおしまつむぎ)

東京都八丈島の伝統的な織物。絹製の織物で、地元の大島紬とは異なる独自の織法や柄が特徴。

滋賀県

近江上布(おうみじょうふ)

滋賀県の伝統的な織物。綿製で、昔ながらの風合いを持つ布地が特徴。

京都府

西陣織(にしじんおり)

京都市西陣地区の伝統的な織物。絹織物であり、多種多様な技法や柄が特徴。装束や帯などに用いられる。

鳥取県

弓浜絣(ゆみはまがすり)

徳島県の伝統的な織物。糸を紐状にして染め、その後織り上げる手法を用いる。色彩が豊かである。

徳島県

阿波正藍しじら織(あわしょうあいしじらおり)

徳島県の伝統的な織物。自然な風合いと伝統的な色調が特徴。しじら織りという技法を用いて作られる。

❙ 福岡県

久留米絣(くるめがすり)

福岡県久留米市の伝統的な織物。特徴的な絣模様と色合いが魅力。糸染めで作られ、国の重要無形文化財にも指定されている。

博多織(はかたおり)

福岡県福岡市の伝統的な織物。細かな組織模様と緻密な織りが特徴。主に帯地として用いられる。

❙ 鹿児島県

本場大島紬(ほんばおおしまつむぎ)

鹿児島県奄美大島の伝統的な織物。糸を結び染めて織り上げる「結紬」の一種で、高級品として知られる。

沖縄県

喜如嘉の芭蕉布(きじょかのばしょうふ)

沖縄県の伝統的な織物。芭蕉の樹皮を使用し、自然の風合いと柔らかな肌触りが特徴。

久米島紬(くめじまつむぎ)

沖縄県久米島の伝統的な織物。高級品として知られ、特に婦人服に用いられる。色鮮やかで、独特の模様が特徴。

首里織(しゅりおり)

沖縄県首里地区の伝統的な織物。絹織物で、色彩豊かな色調と華やかな模様が特徴。高級な着物や帯に使われる。

知花花織(ちばなはなおり)

沖縄県の伝統的な織物。絹糸を用い、花をモチーフとした華やかな模様が特徴。高級品として知られる。

南風原花織(はえばるはなおり)

沖縄県南風原町の伝統的な織物。独特の技法で花や植物を模様化し、豊かな色彩と立体感が特徴。

宮古上布(みやこじょうふ)

沖縄県宮古島の伝統的な織物。綿織物で、糸染め絣の技法を用いる。地元の生活風景を表現した模様が特徴。

八重山上布(やえやまじょうふ)

沖縄県八重山諸島の伝統的な織物。綿製で糸染め絣の技法を用い、色彩豊かな模様が特徴。

八重山ミンサー(やえやまみんさー)

沖縄県八重山諸島の伝統的な織物。綿や麻を使い、幾何学模様を織り込む。

読谷山ミンサー(ゆんたんざみんさー)

沖縄県読谷村の伝統的な織物。色とりどりの糸で幾何学模様を織り込む。

与那国織(よなぐにおり)

沖縄県与那国町の伝統的な織物。独特な技法で織り上げ、色彩豊かな模様が特徴。

読谷山花織(よみたんざんはなおり)

沖縄県読谷村の伝統的な織物。華やかな花模様と豊かな色彩が特徴。

琉球絣(りゅうきゅうかすり)

沖縄県全域に広がる伝統的な織物。糸を結び、その部分だけを染色する絣の技法を用い、色とりどりの模様が特徴。